




随筆・小説・書評・写真論など文筆業のほかトークやリーディングなどノンジャンルで活動する作家、大竹昭子さんのセルフ出版「カタリココ文庫」(2019年創刊)の第二弾。12編の短文が収録されています。(ブックギャラリーポポタム online store 紹介文より)
□目 次
- 何を見ても別のどこかを思い出す
- 柏木の夜
- 恐怖のバス・ライド
- 路地という名の劇場
- 水のないプール
- 泳ぎ、渡り、流される
- ある園芸家の寡黙な情熱
- エイリアンになる
- 冷夏のバスルーム
- 二十年ぶりの
- 場所がじわじわと染み込んでくる
- 室内室外
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【店主所感】
「室内」と「室外」の言葉は決して空間に限定されるものではなく、
自己の「内」と「外」という二つの領域を包含したもの。
「内」だけでなく「外」も含んだこの二つの世界のありようをとおして、日常が繊細に、鮮明につづられていく短文集。
12の作品やそこで紡がれている大竹さんのことばから受けた印象です。
大竹さんのまなざしから描写される日々の時間は、
私たちの生活に新たな発見や気づきをもたらしてくれるのではないかと思われます。
自分も流れゆく日々の時間を書きとめておきたい――読了後、そんなふうに感じられました。
大竹さんの洗練された文章と言葉は、読者のわたしたちに新しいまなざしをプレゼントしてくれるでしょう。
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著者:大竹昭子
発行:カタリココ文庫
編集協力:大林えり子(ポポタム)
校正:大西香織
装丁:横山雄+大橋悠治(BOOTLEG)
表紙・挿画:工藤夏海